時悠帖・五差路

まだ若いつもりでいたがついに老いを隠せなくなった爺の 時悠生活雑記

ふりかえり

そんなに起伏のある道ではなかったが、アクセルをふかしたりブレーキをかけたり、またある時には停まったり戻ったりしながら、あまり流れに逆らわずにそして大きな渋滞もなく進んできた。
車が自由に通れた道は次第に狭くなり、今は車を降りて車道の端をのんびりと歩いている。それもごく緩やか真っすぐな下り坂道を。
傾斜は緩やかでも加速しなくても、下る一方ならばその速度は増してくる。速度が増せば止まらなくなる、止められなくなる。そうなる前に..

交差点ではどちらに進むのか決まってることもあり、自分自身の判断で進まざるを得なかったり、多様である。
戸惑いがちの五差路から十字路へ、次いでY字路へ、そして一本道、次第に単純になっていくだろう私の道。楽な道と思って選んだ、曲がりもない緩やかな今の下り道。
ときにはちょっと上り坂を、ときにはちょっと寄り道して、ときにはちょっと右へ左へ。
初めて車で帰省したときのように、曲がりくねりアップダウンの多い太平洋側を朝早くから夜遅くまで走りたくなった。