時悠帖・五差路

まだ若いつもりでいたがついに老いを隠せなくなった爺の 時悠生活雑記

普通に生活がしたい

酒井一太さんの(闘病中の現役サラリーマンが教える)『「うつ」とよりそう仕事術』を読みました。

今でも病と戦っているサラリーマンが書いた本。
私はうつ病ではないが落ち込んだことはある。落ち込み具合によってはなりうる、誰しもがなりうる病気だ。
自分が病気にならなくても身近にそういう人が現れるかもしれない。
こういう本は冷静に読めるときに読んでおくべきではないか。
そう思って買ってみたのでした。

著者はうつ病と診断され休職と復職を2回繰り返したそうです。
そして今なお、坑うつ薬を服薬しなければ極度の抑うつ状態に囚われ、睡眠薬を飲まなければ不眠状態となり、きちんと服薬していても突然体調が悪化することもあるようです。

この本では、うつ病というハンディを抱えながらも健康な人と対等にビジネスで渡り合っていくために、ごく普通のサラリーマンである著者自身が実践している42の工夫が紹介されています。
日常生活において少し落ち込んだときにも役立ちそうなものも含まれています。

自分自身のためにいくつか抜粋引用しておきます。

早期発見、早期治療が確実に良い結果に:心療内科メンタルクリニック
心のリラックス方法:笑うこと、ほめられること
家族・学友・会社以外の第4の人間関係構築:〜したい、好奇心と興味、SNS
落ち込んだときはバネ思考:大きな反発力を得るためにバネを縮めている状態
ため息:休憩の合図
怒り:笑顔で対応しつつ、拳に握った小さな「握力ボール」を力いっぱい握る
うつ病の底期での選択肢「死」と「生きる」:「生きる」を自ら!選択する
うつ病の底期にいる人への接し方:無理に声をかけなくてもいいが無視はしない
言葉:頑張れ、やればできる、病は気から、などと言ってはいけない。励ますのではなく「ほめる」、話し出しは「調子はどう?」

誰もが経験する日頃の些細な気分の落ち込みの先にはうつ病が待ちかまえています。
少しでもうつ病のことを知り、そういう方と接するときのために、あるいは万が一自分が病になったときのために、読んでおくのはいいことかと思います。