時悠帖・五差路

まだ若いつもりでいたがついに老いを隠せなくなった爺の 時悠生活雑記

鏡は嘘をつかない

数メーター先に男はいた。光線の加減からか、やけに頬が凹んで見える。
その男も私を見ている。ずいぶんと年をとったね、と言われそうだった。
実際そうなのだから仕方がないと目を閉じ、理髪店での時間を過ごした。
ウトウトしながら。

お昼頃に帰宅した。
夜勤帰りの顔を改めて眺めてみる。さっきの男よりはましになったかな。
でも、白いものが随分増えた。先ほどは近眼でよく見えなかっただけだ。

さっきの鏡、今の鏡。鏡は嘘をつかない。老い、それは避けられないと。